まって・てつだって・中止カードの作り方|予定に重ねて中止も伝える
「まって」と声をかけても、伝わらないことがあります。
そういうときは、見せたほうが早い。現場で使う「まってカード」と「中止カード」を作りました。
待ってカードは3Dプリンターで2種類。手のひらサイズの縦50×横60mmと、回数を書き足せる縦100×横120mmです。厚みはどちらも2.2mmにしました。
中止カードは、印刷した禁止マークを切り抜いて絵カードのケースに入れただけです。100均の両面粘着ピンを貼って、予定カードの上に重ねます。下のカードが透けて見えるので、「消す」のではなく「今日はやらない」と伝えられます。

※「まってカード」「てつだってカード」は Pyramid Educational Consultants of Japan の商品名です。この記事は同社とは関係のない個人の制作記録で、市販の材料で同じ役割の道具を自作する方法を紹介しています。
待ってカードは2種類
用途に合わせて2種類作りました。
ラミネートしたカードは、よく使うものだと折れてしまうそうです。3Dプリント製なら、ポケットに入れても折れません。すぐ取り出して見せられます。
その場で見せる小型
縦50×横60mm。手のひらに収まる大きさです。
ポケットに入れておいて、必要な場面で相手に向けて出せます。持ち歩いて使うならこちらです。

回数を書き足せる大判
縦100×横120mm。「まって」の文字の下を広く空けてあります。
ここは、しるしを貼ったり、書き込んだり、現場のやり方に合わせて使ってもらえます。

| 項目 | 小型 | 大判 |
|---|---|---|
| 大きさ | 縦50×横60mm | 縦100×横120mm |
| 厚み | 2.2mm | 2.2mm |
| 向いている使い方 | その場で見せる | しるしを貼る |
| 材料費 | 10円 | 40円 |
| 印刷時間 | 15分 | 36分 |
待ってカードの作り方
3Dプリンターで印刷します。
素材はPLA。ベースが赤で文字が黒です。
フィラメントの色変えを自分でやる場合は画面右側の積層バーを右クリックし、一時停止を追加できます。

てつだってカードは手の形
「まって」と対で使うのが「てつだって」です。大は縦60×横50mm、小は縦40×横40mmの2種類を作りました。
まってカードは赤い円形、てつだってカードは青い手のひらの形にしました。形も色も変えてあります。
理由は、伝える向きが逆だからです。「まって」は支援者から本人へ、「てつだって」は本人から支援者へ。同じ形だと持ち違えるので、遠目にも区別がつくようにしています。手の形にしたのは、挙手の動作と重なって意味が伝わりやすいからです。

作り方は待ってカードと同じです
3Dプリンターで印刷します。素材はPLA。ベースと文字で色を変えるところは同じで、てつだってカードは青地に黄色の文字と縁取りです。フィラメントの色変えは、画面右側の積層バーを右クリックして一時停止を追加します。
厚みは1.8mmです。

コミュニケーションブックに貼るタイプとの違い
コミュニケーションブックの台紙に貼る40mm角のてつだってカードは、別の記事で紹介しています。
あちらは面ファスナーで台紙に貼るタイプ、こちらは手に持って相手に見せるタイプです。同じ「てつだって」でも使う場面が違うので、必要なほうを選んでください。

中止カードは重ねて貼る
消さずに中止を伝える
予定が変わったとき、視覚支援のスケジュールボードからカードを外してしまうと、そもそも予定に無かったことになります。
中止カードは、予定カードの上から重ねて貼ります。下のカードが見えるので、「これは今日はやらない」と伝わります。

下のカードが見えるように
禁止マークは丸に斜めの棒だけにしました。内側の白い部分をカッターで切り抜くので、重ねても下のカードがそのまま見えます。

中止カードの作り方
- 禁止マーク(赤い丸に斜めの棒)を紙に印刷する
- 内側の白い部分をカッターで切り抜く
- ハサミで外形を切る(丸と斜めの棒だけが残ります)
- 絵カードのケースに入れる
- 裏に100均のはがせる両面粘着ピンを貼る

この禁止マークは、当工房が無料配布している絵カード154枚セットに入っています。1ページ目にあるので、そこだけ印刷して内側・外形の順に切り抜くだけで使えます。
同じマークを、本人が「もうやめたい」と伝えるカードとしても使えます。支援者から「今日は中止」と伝える使い方と、本人から「やめる」と伝える使い方の両方ができます。
ケースは、PECSブックを作ったときと同じものです。ラミネートしないので、作り直しも差し替えもすぐできます。

作る時間がない方へ
同じものを作り置きして販売しています。厚み約2mmのPLA樹脂製で、ポケットに入れても折れません。メルカリ(作ってツナガル工房)からどうぞ。
よくある質問
3Dプリンターは必要?
中止カードは印刷と100均の材料だけで作れます。待ってカードだけ3Dプリンターを使いました。
施設でグッズづくりが間に合わない方へ
「うちの事業所でも3Dプリンターを入れられますか」と聞かれることが増えました。何が作れて何が作れないか、材料費と印刷時間の実測値をまとめています👇

文字はひらがな?漢字?
実物は「まって」とひらがなです。読むのは支援を受ける側なので、そちらに合わせました。職員さん同士で呼ぶときは「待ってカード」で通じています。
スケジュールボードと絵カードの作り方は、こちらにまとめています。


みなさんのリクエストも大歓迎です!

