支援グッズDIY

視覚的コミュニケーション支援DIY5選|絵カード×視覚支援

視覚的コミュニケーション支援DIY4選|絵カード×視覚支援のアイキャッチ画像
作ってツナガル工房

「言葉でのやり取りが難しい」「予定の見通しが持てず混乱する」――そんな現場の課題を、絵カード視覚的なスケジュールで解決するDIYアイデアをまとめてご紹介します。

就労支援B型・特別支援・療育の現場で実際に使われているツールを、100均素材で誰でも作れる形にした5つのDIY。利用者さん・お子さんの状態や目的に合わせて、組み合わせて使えます。

発達障害や知的障害のあるお子さん、利用者さんの中には、「言葉だけの説明では理解しにくい」「次に何をするのか分からず不安になる」という方がいます。

例えば、

  • 自分の気持ちや要求を伝えるのが難しい
  • 予定や活動の見通しが持てず不安になる
  • 大きさや違いを見分けるのが難しい

といった困りごとです。

そんな時に役立つのが、絵カードや視覚支援スケジュールです。

言葉を減らして「見て分かる」環境を作ることで、不安の軽減や自立支援につながります。

私がボランティアで関わっている支援現場でも、視覚支援を取り入れることで「次の活動は何?」「今何をすればいいの?」という確認が減り、自分で行動できる場面が増えました。

ただし、利用者さんによって分かりやすい形はさまざまです。そのため、高価な専用品を導入する前に、100均素材で試しながら調整できるDIYツールはとても役立ちます。

今回紹介する5つの支援グッズも、実際の現場での気づきをもとに改良を重ねてきたものです。

📌 こんな方におすすめ
  • 就労支援B型事業所の支援員さん
  • 放課後等デイサービスの職員さん
  • ご家庭で視覚支援を取り入れたい保護者

3つの困りごとを支援するDIY

支援現場では、1つのツールですべての困りごとを解決できるわけではありません。

例えば、

  • コミュニケーションを支援したい
  • 予定の見通しを持たせたい
  • 見分ける力を育てたい

では必要な支援が異なります。

そのため、このDIYはそれぞれ役割が違います。

  • PECSブックや絵カードは「伝える支援」
  • 視覚スケジュールは「見通しを持つ支援」
  • サイズ識別ツールは「見分ける力を育てる支援」

利用者さんの困りごとに合わせて組み合わせることで、より効果的な支援につながります。

❶ 100均PECSブック

100均で作るPECS(ペクス)ブックの作り方|絵カード・コミュニケーションブック

ラミネート不要でカードの差し替えがすぐできるPECSブック。忙しい現場でもメンテナンスが簡単で、利用者さんごとにカスタマイズできます。本格的にPECS(絵カード交換式コミュニケーション)を導入したい方向け。

作り方はこちら
100均で作るPECS(ペクス)ブックの作り方|絵カード・コミュニケーションブック
100均で作るPECS(ペクス)ブックの作り方|絵カード・コミュニケーションブック

❷ かんたん絵カード

かんたん絵カードの作り方|アイキャッチ画像

ラミネート不要・差し替え式のシンプルな絵カード。100均素材だけで作れて、使いながら少しずつカードを増やせるので、「いきなりPECSは大変…」という方の入門編としても最適です。

作り方はこちら
絵カードの作り方|ラミネート不要・差し替え式の100均DIY
絵カードの作り方|ラミネート不要・差し替え式の100均DIY

❸ 視覚支援 貼るタイプ

持ち運びできる視覚支援スケジュール

1日や1週間の予定を壁に貼って見える化するタイプ。利用者さんが自分でカードを移動して「今/次/終わった」を確認できます。視覚優位の方の自立支援に効果的。

貼るタイプ
自閉症・発達障害のあるお子さん向けスケジュールボードの作り方|100均マグネット手作りDIY
自閉症・発達障害のあるお子さん向けスケジュールボードの作り方|100均マグネット手作りDIY

❹ 視覚支援 置くタイプ

視覚支援スケジュール(置き型)の写真

机の上に置いて使えるスタンド型スケジュール。マンツーマンの個別支援や、移動式で複数の場所で使いたい場合に最適。貼るタイプと組み合わせると、場面に応じた使い分けができます。

置くタイプ
置くタイプのスケジュールボード作り方|100均×机上スタンド型DIY
置くタイプのスケジュールボード作り方|100均×机上スタンド型DIY

❺ お菓子サイズ識別ツール

snack-size-discrimination

「言葉で大きさを伝えるのが難しい」――そんな現場で、サイズの違いを視覚的に判別できる治具。お菓子を実物大の型に当てるだけで、大きさが直感的にわかります。数字や言葉が苦手な利用者さんの自立的な作業をサポート。

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使い分けのヒント

場面おすすめDIYポイント
導入期かんたん絵カード+置くタイプまず1セット試してみたい方に
本格運用PECSブック+貼るタイプ継続して取り組みたい方に
個別支援かんたん絵カード+置くタイプ机上で1対1の支援に最適
集団支援PECSブック+貼るタイプ壁面掲示で全員が同時に確認できる
サイズ識別練習お菓子サイズ識別ツール数や言葉に頼らず大きさで判別

番外編|視線をコントロールする補助ツール

絵カードや視覚スケジュールと並んで、「見える情報を絞る」「集中しやすい環境を作る」のも視覚的コミュニケーション支援の大事な要素。視線対策パーテーションは、利用者さんが集中したい時に周囲の刺激をカットできる便利なツールです。

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よくある質問

Q. 絵カードの素材はどう用意すればいい?

「いらすとや」などの無料イラストサイトや、ChatGPTなどのAI画像生成、現場で撮影したオリジナル写真など、複数の方法があります。各サイトのライセンス(クレジット表記の要否など)は必ず確認してください。PECSブック記事では154枚の絵カード素材も無料配布しています。

Q. ラミネート不要で本当に大丈夫?

はい、100均の軟式カードケースを使えば簡易ラミネート効果が得られ、書き換えも自由です。利用者さんの好みや成長に合わせてカードを差し替えやすいのが大きなメリット。傷んだら同じ100均で買い直せるので、長期運用にも向いています。

Q. 最初の1セットはどれから始めればいい?

現場の困りごとおすすめDIY
言葉でのやり取りが難しい❶❷(PECSブック・かんたん絵カード)
予定の見通しが持てない❸❹(貼るタイプ・置くタイプ)
数や言葉での識別が苦手❺(お菓子サイズ識別ツール)

まず1つ作って利用者さんの反応を見ながら、必要に応じて他のツールを追加していけます。

実際に使って感じたこと

私が支援現場で感じるのは、「できない」のではなく、「伝わっていない」「分かりにくい」だけの場合が意外と多いということです。

例えば、言葉で説明すると理解が難しかった利用者さんが、絵カードを見せるとすぐに行動できたり、スケジュールを掲示したことで活動の切り替えがスムーズになったりする場面がありました。

もちろん、すべての方に同じ方法が合うわけではありません。

だからこそ、低コストで作れて、利用者さんに合わせて変更しやすいDIYツールには大きな価値があります。

100均素材を活用すれば、実際に試しながら改良できます。

「このカードは分かりやすかった」
「この色は見やすかった」
「このサイズが使いやすかった」

そんな小さな発見を積み重ねることで、その人に合った支援が見えてきます。

完璧な支援ツールを最初から作る必要はありません。

まずは1つ作って試してみる。

そこから少しずつ改良していくことが、利用者さんに合った支援への近道だと感じています。


今回紹介した支援グッズはこちら👇

100均で手作りPECSブックの写真
❶PECSブック
絵カードの作り方|アイキャッチ画像
❷絵カード
持ち運びできる視覚支援スケジュール
❸貼るタイプ
視覚支援スケジュール(置き型)の写真
➍置くタイプ
snack-size-discrimination
❺サイズ認識
視線対策パーテーション
視線対策

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ひろ|作ってツナガル工房
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作る×支援の工房主
福祉現場と家庭の「困った」を、手作りで解決するDIYを発信中。100均素材と3Dプリンターで、誰でも作れる実用グッズを紹介しています。
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