3Dプリンターの選び方|5年で3台買い替えて分かったこと
3Dプリンターを5年使って、いま3台目です。
最初は趣味で始めましたが、いまは療育や就労支援の現場で使う道具を作るために使っています。3Dプリンターを使った製作は47記事となりました。
「どれを買えばいいか」で迷っている方に、私が何を理由に乗り換えてきたかを参考にしていただければ幸いです。
結論|大きさより操作性

5年をひとことにすると、こうなります
大きさや速さより先に、「ラクに動かせるか」が重要
私が実際に使っている Bambu A1 mini はこちら👇組み立てほぼ不要、初心者でもすぐ使えます。(Amazonで約4万円/セール時は約3万円)
造形サイズはどう選ぶか

47記事ぶんの製作で、サイズが足りずに工夫したのは2件だけでした。
- キャップシューターPK対決のゴール … これだけ旧式の大きいタイプを使用
- ペグ差し課題・集中ワーク教材 … 2個に分割印刷してボルトで連結する構造にしました(300㎜あるので、旧式でもムリ)
分割して連結する前提なら、18cm角でもほとんど困りません。むしろ連結にしたことで、持ち運びと収納が楽になった場面もありました。
それでも大きいプリントをしたい方には、256×256×256mmのA1という上位モデルもあります👇
なぜ3台買い替えたか
| 時期 | 機種 | 価格 | 造形サイズ | レベリング |
|---|---|---|---|---|
| 2021年8月 | ELEGOO Neptune 2 | 2万円 | 220×220×250mm | 手動 |
| 2023年12月 | Creality Ender-3 V3 KE | 4.3万円 | 220×220×240mm | 自動 |
| 2026年2月 | Bambu Lab A1 mini | 3.98万円 | 180×180×180mm | 自動 |

1台目|安さと引き換え
ELEGOO Neptune 2(2021年8月・約2万円)
良かったのは、この値段で大きいものが作れたことです。
困ったのは2つでした。
手動レベリングが面倒
印刷前の高さ調整を、定期的に自分でやる必要がありました。
これが地味に効きます。「ちょっと作るか」と思ったときに、調整から始めなければいけない。その一手間があると、だんだん電源を入れる回数が減ります。

2年でフレームにガタが出た
Z軸のフレームが、片側だけボールねじ・反対側はローラーの支えのみという構造でした。剛性が足りず、2年ほど使うとガタが出はじめます。

安さを取ると、精度と手間で払うことになります。ここが1台目の教訓でした。
2台目|自動で楽になった
Creality Ender-3 V3 KE(2023年12月・約4.3万円)
自動レベリングになって、はっきり楽になりました。
印刷前の調整が要らないだけで、思い立ってから印刷開始までの距離が縮み、使用頻度もぐっと上がります。
2年2か月使って、ノズルのタッチセンサが動かないことが出てきました。エラーが出てだんまり停止…。再起動で動くこともありますが、致命的ですね。

ノズルヘッドは部品として買えました。ただ、直すより新しい機種にすることを選びました
2年使った機械です。ここを直しても、次はほかの部品の寿命が来ると思ったからです
3台目|小さくても足りた
Bambu Lab A1 mini(2026年2月・3.98万円)
造形サイズは3台で一番小さい180mm角です。それでも選びました
理由は、私が作るものが手のひらサイズだからです。プットイン課題、ペグ差し、PECSのてつだってカード、袋詰めの治具。福祉の現場で使う道具は、ほとんど18cm角に収まります。
実際に作って現場に届けたものです👇
福祉の支援グッズ
不具合を強いて言えば、トラブルが一度
PCとつながらなくなった
2026年6月、自宅で印刷しようとしたらPCとプリンターがつながりませんでした。「ローカル接続」に切り替えても、つながらない時があります。
プリンターを工場出荷リセットしたら復帰しました。
同じ症状が出たら、慌てずリセットを試してみてください。
買う前に知っておきたい3つ

音と置き場所
ワンルームにお住まいの方は、ここを先に考えたほうがいいと思います。
最初の1個まで半日
経験者なら1時間くらいで最初の1個が出せます。
小さなつまづきは YouTube で調べると出てくることが多いです。
失敗は10%くらい
3台使ってきて、今の失敗率は10%程度です。
| 原因 | 割合 |
|---|---|
| 接着面が反ってしまう・プレートから剥がれる | 5% |
| サポートがきれいに剥がれない・剥がそうとして造形物が壊れてしまう | 3% |
| 3Dデータの強度が足りず変形する | 2% |
5年でかかったお金
まず本体代です。3台ぶんを並べます。
| 機種 | 価格 | |
|---|---|---|
| 1台目 | ELEGOO Neptune 2 | 2万円 |
| 2台目 | Creality Ender-3 V3 KE | 4.3万円 |
| 3台目 | Bambu Lab A1 mini | 3.98万円 |
| 合計 | 5年で3台 | 10.28万円 |
5年で約10万円、ならすと年2万円です。思ったより高いか安いかは、次の数字と合わせて見てください。
次は使ったぶんのお金です。こちらはブログを始めてからの15か月ぶんの数字です。
| フィラメント | 22本(約4〜5万円) |
| 1個あたりの材料費 | 2円〜1,200円(中央値60円・47件の実測。43件が500円以下) |
| 1個あたりの印刷時間 | 中央値1時間30分(46件の実測。最短8分・最長24時間) |
フィラメントは1kgあたり、PLAが約2,000円、PETGが約2,000円、TPUが約3,500円です。
本体はまとまった出費ですが、1個作るのは60円ほどです。ここが3Dプリンターのお金の形だと思っています。
施設でグッズづくりが間に合わない方へ
「うちの事業所でも3Dプリンターを入れられますか」と聞かれることが増えました。何が作れて何が作れないか、材料費と印刷時間の実測値をまとめています👇

まとめ
- 5年で3台。造形サイズは毎回小さくなったが、困っていない
- 1台目の教訓=安さを取ると、精度と手間で払う
- 2台目の教訓=自動レベリングで一段変わる
- 3台目=作るものに合わせて小さいのを選んだ
- 接続トラブル1回(リセットで復帰)
- 続いた理由は、作るもののアイデアをもらえたから
5年のあいだ、押し入れにしまったことはありません。作るものを、現場からリクエストしてもらえるからです。一つ渡すと「ここをこうしてほしい」と返ってきます。自分の家の困りごとだけを相手にしていたら、10個ほどで終わっていたと思います。




