こんにちは、作ってツナガル工房です!
今回は、支援現場の声をもとに作った
“安心パーテーション” をご紹介します。

周囲の視線が気になって
作業や勉強に集中できない…
そんな悩みを感じたことはありませんか?
特に福祉支援現場や学習環境では、視線や人の動きが気になり、集中が途切れてしまうことがよくあります。

そんな気になる視線を遮断できるものが、作業場所にピッタリの形で作れたら嬉しいですよね!
そこで今回のテーマがこちら👇

気になる視線を遮断!
安心パーテーションDIY
ホームセンターで買える材料と3Dプリンターを活用することで、低コストで視線を遮り、利用者さんの安心感と作業効率の向上を実現できます。
この安心パーテーションを使えば、
といったメリットがあります。この記事を読めば、あなたもすぐに「安心して集中できる環境づくり」に取り組めます。
本記事では、支援現場で実際に相談を受けながら試作・改善を重ねてきた“安心パーテーション”の作り方を、わかりやすく解説します。
1. 視線が気になり集中できない
「人に見られている」と感じるだけで、集中できなくなることはありませんか?
特に発達に特性のある方にとっては、視線や物音が大きな負担となり、作業効率が下がってしまうこともあります。
既製品のパーテーションもありますが、サイズが合わなかったり、設置が面倒だったりと、現場に合わず導入しづらいという声が多く聞かれます。
2. 安心パーテーションで視線を遮断
日頃お世話になっている福祉施設の職員さんから、こんな相談をいただきました。

視線を遮断できて、作業場所にぴったりのものが欲しい!
そこで考えたのが、

アルミパイプと3Dプリンターで作る
安心パーテーション!
- 個人の作業エリアに合わせた設計が可能
- 材料はホームセンターやAmazonで買える
- 一般工具で 簡単に設置・移動ができる
誰でも入手できる材料を使い、
短時間で設置・移動までできるのが特徴です。

費用予測:2~2.5万円程度(今回のサイズで市販のパーテーションを用意すると5万円程度)
3. 材料と工具
ここからは、安心パーテーションの材料と工具を紹介します。
▶ 製作イメージと設計のポイント
✅骨組みはアルミパイプ構造
✅固定は天井と床で突っ張る
✅入口はのれんで目隠し
✅壁はプラダン(プラスティックダンボール)
✅部分的に3Dプリント部品を使用

▶ 材料:ホームセンター・Amazonで購入
《骨組み材料》ホームセンターで購入
✅アルミパイプ(設置場所に合わせて長さを選定してください)
・Φ28x1900mm:8個
・Φ28x1000mm:3個
✅連結金具 SGF-0014:3個
✅金具インナー SGF-0009:2個
✅金具アウター SGF-0007:12個
✅フットコネクタ SGF-E01:3個
✅アジャスターボルト M8x50:3個

《壁・のれん》
✅プラダン 厚4mmx910x1820:3枚
✅のれん(Amazon):1個
(布やカーテンでも代用可)

▶ 工具:切断・組立・仕上げ用
✅5mmレンチ:アルミパイプ締付用
✅13mmスパナ:アジャスターボルト締付用
✅カッター:プラダンカット用
✅弓ノコ:アルミパイプカット用
✅ヤスリ:アルミパイプカット面のバリ取り用
✅ニッパー:3Dプリント部品のバリ取り用

▶ 3Dプリンター、フィラメント
■フィラメントの種類(選び方の参考)
PLA:安価で扱いやすい。日常使用には十分
TPU:柔らかく、柔軟性、衝撃吸収性がある
PETG:強度と柔軟性あり、長期使用おすすめ
ABS:耐熱性に優れるが、出力が難しい

▶ 設計・スライス用ソフト
※ダウンロードは公式サイトから行えます。
※ソフトの利用規約に沿ってご利用ください。

4. 部品の作り方
▶ Step1 3Dプリント部品の製作
まずは3Dプリント部品から作ります。
・設計手順とポイント
- プラダン固定:46個
一方はアルミパイプ、もう一方はダンプラを挟み込む設計 - 天井固定:3個
天井に接する面は、滑り止めの溝を設ける - キャップ:2個
アルミパイプの端にはめ込む - 脚:2個
アルミパイプの地面に接する部分に取り付け

・スライサー設定とポイント

🎁 STLデータ無料配布
👉 プラダンのstlデータをダウンロード
👉 天井固定のstlデータダウンロード
👉 キャップのstlデータをダウンロード
👉 脚のstlデータをダウンロード
※個人利用の範囲でご自由にお使いください。
※再配布・商用利用はご遠慮ください。
💰 印刷時間と材料コスト
- プラダン1個➡27分_10円
- 天井固定1個➡54分_40円
- キャップ1個➡9分_5円
- 脚1個➡55分_40円
▶ Step2 アルミパイプの製作
次にアルミパイプを製作します。
- アルミパイプのカット
必要な長さに合わせて 弓ノコでアルミパイプをカットする。
長さは設置場所に合わせて設定してください。 - 切断面のバリをヤスリで整える。

5. 組み立て手順
- (自宅で)骨組みの組み立て
アルミパイプと金具で骨組みを作る。 - プラダンで壁を組み立て
アルミパイプに、3Dプリントしたプラダン部品でプラダンを固定する。 - 入口にのれんを取り付け
- 現地で設置
車で運搬できる大きさに分解し、現地で再度組付ける。

6. 実際にかかった材料費まとめ
💰材料費|¥20,827円
- Φ28x1900mm ¥910円x8個
- Φ28x1000mm ¥481円x3個
- 連結金具 SGF-0014 ¥503円x3個
- 金具インナー SGF-0009 ¥327円x2個
- 金具アウター SGF-0007 ¥272円x12個
- フックコネクタ SGF-E01 ¥184円x3個
- アジャスターボルトM8x50 ¥320円x3個
- プラダン 厚4mmx910x1820 ¥999円x3枚
- のれん(amazon)¥1,498円x1個
- 3Dプリント材料費 ¥670円
7. 作って解決!現場の悩みを形にするものづくり
今回の安心パーテーションは、職員さんの「困った」という声から始まり、形状を少しずつ調整しながら作り上げたものです。
3Dプリンタを使えば、現場のニーズに合わせて必要な道具をすぐに形にできるのが大きな強みです。

「気になる視線」に悩んでいる方は
ぜひ気軽に試してみてください!
作ってツナガル工房では、日々の「困った」を「作って解決する」アイデアを発信しています。みなさんのリクエストも大歓迎です!
ほかにも福祉支援で役立つ工作アイデアをご覧ください。
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