3Dプリンターで大きい物を作る|3分割して600mmの編み物台にする
「太い糸で編み物をしたい。でも、ちょうどいい大きさの道具がない」
放課後等デイサービスの方から、こんな相談をいただきました。
作ったのは、ペグが並んだ編み物の台です。長さは600mm。ただ、私の3Dプリンターは一度に200mmまでしか印刷できません。そこで3つに分けて印刷して、つなぐ形にしました。

200mmの壁
3Dプリンターには、一度に印刷できる大きさの上限があります。私が使っているものは、だいたい200mm四方です。
600mmのものを作ろうとすると、ここで止まります。大きいプリンターを買えば解決しますが、値段も置き場所も変わります。今あるプリンターで作れないか、というのが出発点でした。
3つに分けて印刷
左・中・右の3つに分けました。つなぐと50×600×高さ50mmになります。ペグは1つの部品に4本ずつ、合わせて12本です。

結束バンドで締める
つなぎ目は、2つの方法を重ねています。
1つは、はめ合わせです。片方に出っ張り、もう片方にくぼみを作ってあり、差し込むとまっすぐ揃います。

もう1つが、結束バンドです。つなぎ目のところに細長い穴を開けてあり、2つを合わせると穴が1つにつながります。そこへ結束バンドを通して締めると、引っ張っても外れません。

ここをネジにしなかったのは、割れが心配だったからです。3Dプリンターで作ったものは、細い樹脂を何層も重ねてできています。ネジを強く締めると、その層のあいだから割れることがあります。
結束バンドなら締める力が広い面に分かれるので、一か所に力が集中しません。使ったのはダイソーの結束バンド(25cm・20本入り・110円)です。

長さを変えられる
つなぎ目の形は、どこも同じにしてあります。だから真ん中の部品を増やせば、そのぶん長くできます。1つ足すごとに200mmです。
逆に、2つだけつなげば400mm。編みたいものに合わせて変えられます。

作り方
3つの部品を印刷して、はめ合わせて、結束バンドで締めるだけです。フィラメントはPLAを使い、スライサーは初期設定のままにしています。
| 部品 | 重さ | 印刷時間 | サイズ(mm) |
|---|---|---|---|
| 左 | 80g(約160円) | 2時間20分 | 50×210×高さ50 |
| 中 | 90g(約180円) | 2時間50分 | 50×210×高さ50 |
| 右 | 80g(約160円) | 2時間20分 | 50×200×高さ50 |
| 結束バンド(ダイソー) | — | — | 25cm・20本入り 110円 |
材料費は合計で約610円、印刷時間は合わせて7時間30分でした。
使ってみて
10月3日にお渡しします。実際に編んでいただいたら、様子を追記します。
まとめ
- 600mmの編み物台を、200mmずつ3つに分けて印刷した
- つなぎ目は、はめ合わせと結束バンドの2段構え
- ネジを使わないので、締めすぎて割れる心配が少ない
- 真ん中の部品を足せば、200mmずつ長くできる
- 材料費は合計で約610円
造形サイズが足りない、という場面はよくあります。分けて印刷してつなげば、プリンターの大きさに関係なく長いものが作れます。
3Dプリンターの選び方は、こちらの記事にまとめています。


