ビー玉プットイン課題DIY3選|100均×3Dプリンターで感覚体験グッズ
「ビー玉を入れたときの、あの気持ちいい感じを楽しめる課題が欲しいんです」
いつもお世話になっている、もちの木園さんからそんな依頼をいただきました。
プットイン課題(Put-in課題)は「入れる」動作を繰り返す、療育の定番課題です。
今回は「入れたときの気持ちよさ」を大切にしながら、3種類のプットイン課題グッズを作ってみました。
100均グッズと3Dプリンター、どちらも使った作り方を紹介します。
- 放課後等デイサービスのスタッフさん
- 障害者支援施設・就労継続支援事業所のスタッフさん
- 家庭で感覚遊びグッズを手作りしたい方
- ビー玉プットイン課題グッズ3種類の作り方
- 100均と3Dプリンターそれぞれの活用法
- 実際に施設へ見せたときの反応
きっかけは園からの依頼
定期的に訪問している、もちの木園さんとの打ち合わせでのこと。
「ビー玉を穴に入れるときの、コトンと落ちる感覚。あれが好きな子が多いんです」
という話を伺いました。
プットイン課題は市販品もありますが、
・穴の大きさを調整したい
・入れる数を変えたい
・子どもに合わせてアレンジしたい
など、現場ごとの細かい要望には既製品だけでは応えにくい部分があります。
それなら手作りで、と3種類の試作を作ってみることにしました。
プットイン(Put-in)課題とは
プットイン課題とは、物を容器や穴に「入れる」動作を繰り返す課題のことです。
・目と手の協応動作の練習になる
・「入れたら終わり」がわかりやすく達成感を得やすい
・繰り返すことで集中力が育つ
シンプルですが、療育の現場で長く使われている定番の課題です。
そして何より、入れた瞬間の「コトン」という感覚と音が気持ちいい。
この気持ちよさが、子どもたちが夢中になる理由だと思います。
ビー玉を使うメリット
プットイン課題の素材にビー玉を選んだのは、次の理由からです。
・適度な重さがあり、落ちたときの「コトン」という音と手応えが心地いい
・サイズが均一で、穴や筒の設計がしやすい
・安価で、数をそろえやすい
※ビー玉は誤飲の危険があるため、口に入れる可能性があるお子さんには使用せず、必ず大人が見守る環境で使ってください。
今回は、ダイソーのビー玉(1袋110円)を使用します。

3種類を作ってみた
| タイプ | 費用 | 製作時間 | 魅力 | 難易度 |
|---|---|---|---|---|
| ❶3Dプリンター筒 | 30円 | 約2時間 | 落ちた時の音 | ★★★ |
| ❷100均ケース | 110円 | 約30分 | 入れる感覚 | ★ |
| ❸複合タイプ | 360円 | 約2時間30分 | 両方楽しめる | ★★★ |
❶3Dプリンター筒タイプ

3Dプリンターで、ビー玉がちょうど入る太さの筒を作りました。
・ビー玉が筒の中をスッと落ちていく
・底に「コトン」と落ちる感覚が心地いい
・筒は半透明なので、入れたビー玉の個数が目でもわかる
倒れないように台座も一体で設計しています。
ビー玉が約10個入る高さにしました。
いっぱいになったら出してまた入れる、を繰り返して遊べます。
使用したフィラメント PLA(半透明)
今回の筒はPLAフィラメント(半透明)で製作しました。
半透明フィラメントを使うことで、中に入ったビー玉の数が見やすくなります。
私が実際に使用しているフィラメントはこちら👇(Amazonで約2,000円)
3Dプリンターをこれから始めたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

❷100均ケースタイプ
ダイソーの保存ケース(110円)のフタに、ビー玉サイズの穴を開けただけのシンプル構造です。

・工具があれば10分で作れる
・ケースが透明なので、たまっていくビー玉が見える
・フタを開ければすぐに取り出せる
「見てわかる」ことを大切にしたい場合は、このタイプが向いています。
穴のフチはやすりで滑らかにしておくと安心です。
❸複合タイプ
❶と❷を組み合わせたタイプです。
大きめのケース(330円)の中に3Dプリンターの筒をセットし、フタの穴からビー玉を入れます。

・筒を通ってケースにたまっていく
・音と見た目の両方を楽しめる
「筒に入れる楽しさ」と「たまるのが見える楽しさ」を両方味わえる、欲張り仕様です。
見てもらった反応
完成した3種類を、もちの木園さんに持って行きました。
結果は、3種類とも気に入っていただけました。
全体として、
・中が見える
・繰り返しやりたくなる
という点が好評でした。
その中でも特に評価が高かったのが❶の3Dプリンター筒タイプです。
・数が分かりやすい
・達成感がある
という点を気に入っていただけました。
ビー玉が筒を落ちていく感覚と、「コトン」という音。
シンプルだからこそ、入れる気持ちよさがストレートに伝わるようでした。
追加のご要望
さらに嬉しいことに、その場で追加の依頼をいただきました。
職員さんから提案されたのは、
「筒の高さを変えて、ビー玉が1個だけ入る筒から10個入る筒まで、10本セットで作れませんか?」
というアイデアです。
使い方を伺うと、長さの違う筒をランダムに5本ほど並べ、子どもが筒の長さを見比べながら、その長さに合った数のビー玉を入れていくそうです。
例えば、短い筒なら1個か2個。長い筒なら8個や9個。
「どっちが長いかな?」
「あと何個入るかな?」
と考えながら手を動かします。
最初は、ビー玉を入れたときの「コトン」という感覚や達成感を楽しむプットイン課題として考えていました。
しかし職員さんは、それだけではなく訓練教材としての活用方法も考えてくださっていました。
この遊びには、
・長さを見比べる力
・長さと数を結びつける力
・数を数える力
・「ぴったり入った」という達成感
といった要素が自然に含まれています。
「入れる」だけだった課題が、「長さを見て、数を考えて入れる」課題へ。
私自身は感覚遊びとして考えていましたが、現場の職員さんから新しい使い方のアイデアをいただき、この教材の可能性がさらに広がったと感じました。
1つの作品を見せただけで、現場からこんな発想が返ってくる。
道具は作って終わりではなく、使う人のアイデアによって何倍にも面白くなるのだと実感しました。
次回は、この「レベル別プットイン課題」10本セットの製作に挑戦します。
長さと数を組み合わせた新しい教材として、完成したら改めて紹介する予定です。
まとめ
・プットイン課題は「入れる気持ちよさ」が主役の定番課題
・100均でも3Dプリンターでも手作りできる
・現場の声から、次の課題アイデアが生まれる
手作りなら、子どもたちに合わせた調整が自由自在です。
「作ったもので終わり」ではなく、使う人の声で進化していく。
そんなものづくりを、これからも続けていきたいと思います。




