福祉の支援グッズDIY7選|100均×3Dプリンターのまとめ
「現場ですぐ使える支援ツールがほしい」
そんな声から生まれた、100均と3Dプリンターで作れる支援ツールを 7つ厳選して紹介します。
日頃ボランティアをさせていただいている福祉施設の職員さんと改善を重ね、実際に使いやすかったものだけを集めました。
コミュニケーション支援から事故防止まで、目的別に選べる構成です。
気になる項目から、現場の「困った」を解決するヒントを見つけてみてください。
現場で本当に困っているのは、利用者さんの手や目に合わない既製品や、毎回作り直しになる手間の問題。100均と3Dプリンターを組み合わせれば、低コストで・現場目線で・繰り返し使える形でその課題を解決できます。初心者でもまず1つ作って試せるシンプルさが、現場発DIYの強みです。
現場改善は「大きな改革」より「小さな困りごと」から
私がボランティアで関わっている福祉施設では、利用者さん一人ひとりの特性や作業内容が異なります。
そのため、「この支援ツールを導入すればすべて解決」という万能な方法はありません。
実際には、
・言葉で伝わりにくい
・作業が続かない
・道具が使いにくい
・整理整頓が難しい
・安全面に不安がある
といった小さな困りごとが積み重なっています。
今回紹介する7つのDIYは、そうした現場の声から生まれたものです。
どれも特別な設備を導入するのではなく、「少し見やすくする」「少し使いやすくする」「少し安全にする」といった小さな改善を目的にしています。
しかし、その小さな改善が積み重なることで、利用者さんの作業しやすさや職員さんの負担軽減につながります。
大切なのは、最初から完璧を目指さないことです。
まずは一番困っていることを1つ改善する。
そこから少しずつ広げていくことで、その現場に合った支援環境が作られていくと感じています。
あなたの現場ならどれを選ぶ?
7つのDIYは、それぞれ違う現場課題に対応しています。下の早見表で「自分の現場の困りごと」に近いものから読み進めてみてください。
| 現場の困りごと | おすすめDIY |
|---|---|
| 言葉でのやり取りが難しい | ❶ 視覚的コミュニケーション支援 |
| 集中力が続かない/途中で投げ出してしまう | ❷ 集中ワーク教材 |
| 感覚遊び・繰り返し課題がしたい | ❸ プットイン課題DIYまとめ |
| 作業の手元が安定しない/治具が必要 | ❹ 野菜袋詰めの自作道具 |
| ラベルやテープを剥がすのが負担 | ❺ ラベル剥がし治具 |
| 作業環境がごちゃつく/棚が足りない | ❻ ダンボール整理&活用DIY |
| 落下・転倒など安全面の不安 | ❼ 安全対策DIY |
❶ 視覚的コミュニケーション支援まとめ

PECSブック・絵カード・視覚スケジュールなど、言葉に頼らないコミュニケーション支援を1本にまとめた中まとめ記事です。「言葉だけでは伝わらない」と感じる現場で役立つ5選を紹介。

❷ 集中ワーク教材|成功体験・達成感
3Dプリンターで作るので、難易度やサイズの調整が自由自在。
利用者さんに合わせた個別課題で、繰り返しの成功体験や集中力・観察力アップにつながります。
⭐ 目的に合わせて選べる2タイプ👇


❸ プットイン課題DIYまとめ

プットイン課題(Put-in課題)は「入れる」動作を繰り返す、療育の定番課題です。
今回は「入れたときの気持ちよさ」を大切にしながら作ってみました。

➍ 野菜袋詰めの自作道具|作業訓練・就労準備

袋を支える「ホルダー」と練習用の「サンプル」を組み合わせて、無理なくスキルが身につく作業訓練ができます。
- 野菜の袋詰めホルダー:袋を開いてくれるので、入れる動作に集中できる
- 野菜サンプル:本物そっくりの模型で、安心して繰り返し練習できる
段階的にステップアップできる支援ツール一式

❺ ラベル剥がし治具|作業負担を減らす治具系DIY

100均素材+3Dプリンターで作る、現場発のラベル剥がし治具。
「押す」より「巻く」設計で指の負担を抑え、不器用さんでも安定して剥がせます。
作業療法的にも理にかなった構造で、3Dデータは無料配布中📦

❻ ダンボール整理&活用DIY|作業環境の効率化

「中身が分からない」「崩れやすい」「扱いにくい」をまとめて解決。
連結クリップ・ラベル・開閉クリップなど、すぐ試せる改善アイデアを3つ紹介しています。

❼ 安全対策DIYまとめ

福祉現場で起こりやすい「ハサミ」「野菜コンテナ」のヒヤリハットを防ぐ、現場発の安全対策DIY3選。誰も傷つけない仕組みづくりを、100均と3Dプリンターで実現します。

組み合わせるとさらに効果的
単体での使用ももちろん効果的ですが、現場の困りごとに合わせて2〜3個を組み合わせると、改善の幅がさらに大きくなります。
- 視覚的コミュニケーション支援+ダンボール整理:絵カードと整理棚で「見て・選んで・しまう」一連の動作を視覚化
- 集中ワーク教材+ラベル剥がし治具:集中して取り組む環境と、作業負担を減らす治具を組み合わせて長時間継続
- 野菜袋詰めの自作道具+安全対策DIY:衛生的な練習環境と落下・転倒予防を両立
「どれから手をつけるか迷う」場合は、一番困っている課題から1つだけ作って試すのがおすすめ。1つ完成すると、自然と次のアイデアが浮かんでくるはずです。
どんな現場に向いている?
現場の課題に合わせて、必要なものから取り入れるのがおすすめです。
| 支援の場面・目的 | 向いている支援ツール | ひとこと |
|---|---|---|
| ❶ 視覚的コミュニケーション支援 | 言葉でのやり取りや見通し支援が必要なとき | 絵カード・PECS・視覚スケジュールを中まとめで紹介 |
| ❷ 集中ワーク教材 | 集中が続かない・成功体験が少ないとき | 達成感の積み重ねで自信につなげる |
| ❸ プットイン課題DIYまとめ | 感覚遊び・繰り返し課題をさせたいとき | 「コトン」の感覚で集中力と達成感を育てる |
| ❹ 野菜袋詰めの自作道具 | 作業訓練・就労準備の場面 | 段階的にスキルがステップアップ |
| ❺ ラベル剥がし治具 | ラベル剥がし作業の負担軽減 | 不器用さんでも安定して作業 |
| ❻ ダンボール整理&活用DIY | 箱が崩れる・中身が分からないとき | ラベル&連結で作業環境を効率化 |
| ❼ 安全対策DIYまとめ | ハサミ・野菜コンテナのヒヤリハット | 仕組みで事故を未然に防ぐ |
今回紹介した支援ツールはこちら👇
よくある質問
Q. 100均素材は本当に長持ちしますか?
ゴムバンドや結束バンドなどの消耗品は数か月で交換が必要ですが、フックやプラスチック部品などは1年以上問題なく使えています。消耗したら同じ100均で買い直せるので、長期運用しやすいのが特長です。
Q. 3Dプリンターがなくても作れますか?
はい、100均素材だけでも作れるアイテムもあります。まずは100均素材を試して、必要に応じて3Dプリンターを導入するのがおすすめです。
Q. 利用者さんによって合う・合わないがありますよね?
もちろんあります。まず1つ作って試し、反応を見ながら改良するのが一番です。100均ベースなので試作のコストが低く、現場で柔軟にアレンジできます。「失敗しても次に活かせる」のが現場発DIYの強みです。
現場に合わせて、少しずつ
現場や利用者さんに合わせて、自分のペースで取り入れていくのがおすすめです。
ちょっとした工夫や改善が、作業のしやすさや安心感につながることがあります。
「まずは1つ試してみる」くらいの気持ちで、取り入れてみてください。

作ってツナガル工房では、日々の「困りごと」を解決する自作アイデアを発信しています。
みなさんのリクエストも大歓迎です!












