こんにちは
作ってツナガル工房 です。
作業中にスパナが引き出しの中でバラバラになり、

「欲しいサイズがすぐに見つからない」
「工具箱の中で重なって取り出しにくい」
と悩んだことはありませんか? 工具が整理されていないと、作業効率が下がりストレスが溜まります。

ケースがない場合や、
ケースが付属していても、使い勝手がいまいちだったりすることも…

そこで登場するのが、3Dプリンターで自作するスパナケースです。ジャストサイズで設計できるため、必要な本数に合わせた収納が可能。さらに軽量で持ち運びやすく、見た目もスッキリ整理できます。
この記事では、実際に 3Dプリンター を使ってスパナケースを設計・製作した体験をもとに、設計のポイント、プリント条件、使用感まで詳しく解説します。DIY初心者でも再現できるようにステップごとに紹介するので、ぜひ参考にしてください。

「工具が散らかる悩み」を「整理整頓の快適さ」に変えるのが、3DプリンターDIYの魅力です!
1.よくある悩み:スパナ収納の問題点
(1)バラバラで探しにくい
スパナはサイズが似ているため、引き出しにまとめて入れておくとすぐに混ざってしまいます。
(2)工具箱の中で重なってしまう
作業中に取り出したいときに、下にあるサイズがすぐに取り出せずイライラすることも。
(3)市販ケースの不満
市販ケースはいろいろありますが、「スパナの出し入れがやりづらい」、「1本ずつ出せないので、結局全部バラバラに…」など、使い勝手が良くないことも少なくありません。
2.解決策:3Dプリンターでスパナケースを自作する
・自作のメリット
- ジャストサイズで設計できるため、スパナごとに収納スペースを確保可能
- 収納本数を自由に設定できる
- 低コストで出力でき、壊れても再出力が容易
- 整理された見た目で作業効率アップ

設計には細かな工夫を詰め込み、取り出しやすさにもこだわりました。
試作と微調整を重ね、工具の収納がスッキリするケースが完成しました!
3.必要な材料と準備するもの
(1)3Dプリンター
- CREALITYのEnder-3 V3 KE を使用
(2)フィラメント

今回はPLAを使用!
- PLA:安価で扱いやすい。日常使用には十分。
- PETG:強度と柔軟性があり、長期使用におすすめ。
- ABS:耐熱性に優れるが、出力難易度がやや高い。
- TPU:柔らかく、柔軟性、衝撃吸収性がある
(3)CADソフト
- FreeCAD、Fusion360、Tinkercad など無料ソフトがおすすめ。
(4)測定器
- ノギス:各所の寸法を採寸
(5)工具類
- スパナセット:ケースの採寸用
- ニッパー:バリ、糸引き部分の処理
4.CADソフトでモデルを作成
(1)設計のポイント
- スパナの出し入れが簡単な「突起で抑える」方法
- 1本ずつ取り外しできる構造
- 採寸は厳しめに0.1mm単位で測定。少しの誤差で「きつい」「ゆるい」が出てしまう
※スパナのメーカーやタイプが違うと、サイズも違うので注意 - 高さはスパナが浮かない程度に設定
- 小さいサイズのスパナほど、奥行きを短く設計

・大きさ:
幅(W)45.5 × 奥行(D)50 × 高さ(H)16.5 mm
(2)STLデータの無料配布はこちら
stlデータはこちら👉 ダウンロード
※再配布・商用利用はご遠慮ください。個人利用の範囲でご活用ください。
5.3Dプリンターで製作する手順
(1)スライサー設定の目安
- 材料:PLA
- ノズル径:0.4mm
- レイヤー高さ:0.2mm
- 初期レイヤー高さ:0.25mm(少し増量)
※初期レイヤーの定着が安定します - ウォールライン:2層
- トップレイヤー:4層
- ボトムレイヤー:4層
- インフィル:15%
※強度を上げたい場合は、数値を大きくします - 印刷速度:100mm/s程度
※奇麗にプリントしたい場合は速度をゆっくりにする - プリント品が剥がれてしまう場合は、ブリムやラフトを付けると剝がれにくくなります
※完成後の取り外し処理が必要になるので注意 - プリント品の端が反ってしまう場合は、ブリムやラフトを付けると反りにくくなります
※完成後の取り外し処理が必要になるので注意 - サポート材:なし(基本、最小限にする)

(2)プリント時間と材料費の目安
- プリント時間:34分/1個
- フィラメント使用量:11g(約22円)/1個
6.実際に使ってみた効果

- 整理整頓が簡単に:スパナがバラけず、サイズごとに一目で分かる
- 作業効率アップ:必要なスパナがすぐに取り出せる
- 見た目もスッキリ:工具箱の中が整理され、プロ仕様のように美しくなる
- 持ち運びやすい:軽量設計で持ち出し作業にも便利
8.よくある質問(FAQ)
Q1. フィラメントはPLAで十分ですか?
→ 日常使用なら問題なし。強度や耐久性を求めるならPETGやABSも検討
Q2. サイズ調整は難しいですか?
→ CADで数値を変えるだけ。初心者でも簡単です。
→ スライサーソフトでも全体的な拡大/縮小が可能です。
Q3. 3Dプリンターがない場合は?
→ STLデータを公開しているので、DMM.makeなど外注サービスでも製作可能です。
Q4. 他の工具でも出来ますか?
→ ドライバーやレンチなど、他の工具でもケースやホルダを設計・製作可能です。
9.まとめ:整理収納で作業効率を上げよう
- 悩み:スパナが散らかって探しにくい
- 解決策:3Dプリンターでジャストサイズのケースを自作
- メリット:整理整頓・低コスト・効率化・カスタマイズ自由

「工具が散らかるストレス」を「効率的で快適な作業環境」に変えるのが、3DプリンターDIYの魅力です。
ぜひこの記事を参考に、あなたの工具箱もスッキリ整えてみてください!
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※再配布・商用利用はご遠慮ください。個人利用の範囲でご活用ください。
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